緊急事態宣言が束の間?の解除となり、初めての週末。
土曜日は比較的天気がマシということで、いつものお山の日にしました。
緊急事態宣言が解除されたこともあり、いつもの奥多摩では無く、神奈川県の丹沢に行ってきました。
前回は、大倉から宮ケ瀬まで縦に縦走しましたが、今回は、ヤビツ峠から寄(やどりき)まで、三ノ塔、塔ノ岳、鍋割山と、横に縦走することにします。
これまた超ロングコースで、はっきりいって体力勝負です。
ただ、毎日20,000歩近く、アホみたいに歩いているので、最近は体も慣れてあまり苦にはならなくなりました。 笑
渋谷まで出た後、京王井の頭線、小田急線を乗り継いで、秦野駅へ。
[小田急 下北沢駅]
秦野駅からヤビツ峠へのバスが出ています。
[小田急 秦野駅]
すでに相当な行列。。。。100人はいるでしょうか。
ヤビツ峠行のバスは本数が少ないのですが、人気はあるようです。
始発は7:44発のバスですが、臨時バスが30分くらいに出ました。
私は2番目のバス(7:44発のバス)に乗りました。
幸い、タイミングが良かったのか座れました。神奈川県道70号線を、40分以上山道を揺られるので、座れるのはありがたいです。
[たくさんのハイカーが・・・]
ヤビツ峠には立派なトイレがあります。
必ず用をすませておきましょう。
なお、この先、裏ヤビツと呼ばれる清川村方面は2021/6現在、通行止めです。
ヒルクライムの聖地と呼ばれているらしく、多くのサイクリングを楽しむ人を見ました。
[ヤビツ峠(761m)]
●岳ノ台(899m) 曇り時々晴れ
[今回のコースマップ]
[参考コースタイム]
計6時間30分(上り3h45m、下り2h45m) 休憩・渋滞含まず
ヤビツ峠(08:25)=>岳ノ台(8:55)=>菩提峠(9:25)=>二ノ塔(10:10)=>三ノ塔(10:25)
三ノ塔(10:35)=>烏尾山(11:00)=>行者岳(11:15)=>(10分渋滞)=>政次郎ノ頭(11:40)=>新大日(11:55)=>塔ノ岳(12:30)
塔ノ岳(12:40)=>金冷シ(12:50)=>二俣分岐(13:05)=>鍋割山(13:25)=>栗ノ木洞(14:15)=>櫟山(14:25)=>林道出合(14:45)=>寄バス停(15:25)
このルートの標準コースタイムは、上り5h30m、下り4h、計9時間30分ですので、コースタイム倍率は68%。
3時間巻きました。今回は相当飛ばしましたね 笑
まずは、ヤビツ峠から、直登し、岳ノ台を目指します。
ヤビツ峠は、標高761mあるので、標高の低い大倉から登るよりも楽勝かな、と思っていたのですが、この後見事に裏切られることになります。
[岳ノ台 登山口]
しばらく急登が続きます。
ヤビツ峠行のバスにはあんなに満員のハイカーが乗っていたのですが、結局歩いているのは私だけです。
最近このパターン多い。。。クマに会わなければよいけど。 笑
あの大勢の人はどこに行ったのでしょうか?
ヤビツ峠は、大山方面への登山口となっているので、そちらに行ったのか、それとも菩提峠まで車道を歩いてそこから山に取り付いているのかもしれませんね。
岳ノ台への道は、尾根沿いなので、風が吹き抜けて比較的涼しいです。
立派な休憩所がありました。
[あずまやのあるピーク]
木々の間から、秦野の街並みを見下ろすことができます。
立派な送電線鉄塔があります。600,000Vくらいでしょうか。かなり大がかりです。
[鉄塔(新多摩線9号)]
旧ヤビツ峠は、特に標識などはありません。
[旧ヤビツ峠付近]
しばらく歩くと、展望台があります。岳ノ台山頂です。
大山(おおやま)などを見ることができます。
[岳ノ台山頂(899m)]
いやー、素晴らしい展望。本当に感動します。
[大山(右)など東丹沢の山々]
この先、道沿いには、塔ノ岳山頂まで、マルバダケブキが多くみられます。
ここのマルバダケブキは、葉が巨大でびっくりです。
[手にあまる大きさの、マルバダケブキ]
こんな感じで、沿道にマルバダケブキの群落がみられます。
この赤い実は何でしょうか。
しばらく歩くと、風神に到着。
[風神は左へ]
神様はひっそりとたたずんでいました。
[風神]
ニノ塔方面が見えてきました。
広い休憩場所があり、秦野市内や小田原、伊豆方面まで一望できます。
暑いけど、とても爽快です。
秦野市内をアップで。
この後、せっかく登ったけど、下ります。
菩提峠です。
車で来る人はここの駐車場を利用して、ここから登ります。
[菩提峠]
菩提峠の駐車場脇には、滅多に見ることができない、電子基準点があります。
GPSで、位置を補足しています。
三角点マニアの私としては、見つけられて嬉しいです。
こんなの見て興奮するのは私くらいでしょうけど。 苦笑
これはおそらく、形状からいって93型と呼ばれる電子基準点ですね。
中には、衛星受信機、計測器類、UPS、バッテリーなどがあると思われます。
[菩提峠にある電子基準点]
●神奈川・三ノ塔(1204.7m) 曇り時々晴れ
再び登り返しになります。かなりの急登が連続します。
心拍数が170くらいまで上昇して、蒸し暑さもあり、汗が吹き出します。
今回、飲物を1.5L(ペットボトル3本分)用意しましたが、正解でした。
ウェアも、吹き出した汗の塩で白くなるくらいです。
日本武尊(ヤマトタケルノミコト)の足跡にやってきました。
右奥に入るようです。
ヤマケイオンラインのルートマップに記載されている地点よりも、かなり南にありますので注意が必要です。
日本武尊が東征の折に水を求めて岩を踏み締めた跡らしい。
確かに、岩に窪みがありました。
[日本武尊の足跡(1050m 中央やや左の窪み)]
祠があり祀られていました。
[祠]
エゴノキの一種でしょうか。通常のエゴノキとは少し違うような気もしますが。
今が見頃で山道にたくさん咲いています。
[エゴノキの一種]
しばらく歩くと、二ノ塔(菩提山)に到着。
この先、塔ノ岳まで、表尾根を進みます。
[二ノ塔 頂上(1144m)]
さて、三ノ塔を目指します。
モミジイチゴの実がたわわになっていました。
さわやかな味で甘くてとても美味しい実です。
[モミジイチゴの実]
三ノ塔まではそこまで時間はかかりません。
[牛首分岐]
三ノ塔に到着。塔の文字は、塔ノ岳から借用しています。
大きく開けていて、この日は大山・海老名市街方面がよく見えました。
[三ノ塔 頂上(1204.7m)]
[大山(右)]
三ノ塔で10分ほど休憩して、先を目指します。
●神奈川・塔ノ岳(1491m) 関東百名山 曇り
シモツケソウでしょうか。とても綺麗に咲いていました。
[シモツケソウ]
塔ノ岳が近づいてきます。
ここからかなり急な下りとなり、途中、鎖場があります。
[塔ノ岳方面]
珍しいヤマオダマキを見つけることができました。
生息地が限られている印象です。
[ヤマオダマキ]
どんどん下っていきます。
今回、休憩以外では、他のハイカーに抜かれることは無く、かなりハイペースだったようです。
岩場の連続です。
黄色い花が咲いていました。
イワキンバイでしょうか。
白いシモツケソウでしょうか。
コルは非常に痩せ尾根で足を踏み外さないように慎重に渡ります。
秦野市内が良く見えます。
烏尾山に到着。
烏尾山荘があります。
[烏尾山荘]
山頂には、烏尾尾根との分岐があります。
烏尾尾根を下ると、大倉に戻ることができます。
[烏尾尾根分岐]
烏尾山頂上からの眺めです。
[烏尾山から秦野市内を眺める]
しばらく景色を堪能した後、先を目指します。
[烏尾山 山頂(1136m)]
ガスったり晴れたりを繰り返します。
振り返ると、大山と三ノ塔などが見えます。
気持ちの良い尾根歩き。
私はこうした雑木林が大好きです。
この木なんか、とても大きくて自然が良く残されています。
ヤマニガナでしょうか。黄色い花が咲いていました。
[ヤマニガナ]
振り返ると、大山がさらに遠くに見えるようになってきました。
行者岳に到着。
[行者岳]
この後、鎖場が連続します。
鎖場手前ではハイカーが行き違いできないので、大渋滞。
結局、渋滞で10分ロスしました。ここまでの渋滞は今までの経験で初めてです。
痩せ尾根を過ぎていきます。
ガスが晴れて、湘南の街並みが見えるようになってきました。
葉の形からコウスユキソウの一種でしょうか。開花一歩手前です。
[コウスユキソウの一種]
振り返ると、先ほど渋滞箇所で、ハイカーが上り下りしていました。
政次郎尾根(戸沢への下り)との分岐である政次郎ノ頭に到着。
[政次郎ノ頭]
今日は大山方面がとてもクリアに見えます。
逆に塔ノ岳方面はガスってますね。
今日の天気は東に行けば行くほど天気が良いので、仕方ないですね。
再び秦野市街方面。
さらに歩くと、新大日に到着。
[新大日(1340m)]
新大日から大山方面をのぞみます。
頂上には新大日茶屋があったようですが、崩れていました。
丹沢は若いハイカーが多く、四国の山々と比較して年配者は少ない印象。
特に若い方々はよく挨拶もしれくれて、元気で良いですね。
また他の山と比較して、歩きなれた人が多いです。
途中、木ノ又大日を通過。
そこには木ノ又小屋があります。
休業中でした。
[木ノ又小屋]
コバイケイソウの花でしょうか。まだ咲く直前といったところ。
[コバイケイソウ]
20分ほどで、塔ノ岳に到着。
関東の山で、2回登った山は、高尾山と、この塔ノ岳になりました。
[塔ノ岳 山頂(1491m)]
相変わらず、ものすごい数のハイカー。ざっと200人はいるでしょうか。
西側を見やると、わずかですが、富士山を見ることができました。
[うっすらと富士山が]
今日は絶対に富士山は見られないと思っていたので、良かったです。
塔ノ岳山頂の碑は立派です。
尊仏山荘は営業中でした。
●神奈川・鍋割山(1272.4m) 曇り
10分ほど休憩した後、鍋割山を目指します。
金冷シを右に進み、鍋割山へ。
ここから、ハイカーの数が半分になります。
このあたりの尾根道は本当に綺麗です。
壁紙にしたいくらい美しい。
二俣との分岐に到着。
[二俣分岐]
この尾根道はかなりおススメです。
どの道も絵になります。
いやー、素晴らしい。
鍋割山を目指します。
マルバダケブキの群落がここにも多くあります。
鍋割山に到着。
鍋割山といえば、鍋割山荘の鍋焼きうどん。。。。
でもほんのわずか前に営業終了していました。残念。。。。
ハイカーはみんな、鍋焼きうどんを食べていました。
本当にタッチの差だったんですね。 泣
[鍋割山(1272.4m)]
[鍋割山荘]
西側の山々を見渡せます。
鍋焼きうどんが食べられなかったので、鍋割山頂にとどまる理由が無くなり、寄バス停のバスに間に合うよう先を目指します。
寄から出るバスは本数がとても少ないのです。
●神奈川・栗ノ木洞(908.1m) 曇り
ヤマボウシの花がとても綺麗です。
[ヤマボウシ]
後沢乗越に到着。
大倉方面は左に下ります。
[後沢乗越]
ほとんどのハイカーが、大倉方面に進みますが、私は寄バス停まで行きたかったのでまっすぐ進みます。
かなり道迷いが多いらしく、頻繁に警告の表示があります。
どうやら先には、「県民の森」があるようです。
この後、相当な急坂に苦労します。
大倉に下れば良かった。。。。
結局、標高の高いヤビツ峠から登っても、アップダウンがかなりあるため、最終的な累積標高差は1,400mくらいになりました。
木をチェンソーで伐採している方がいて、しばし歓談。
どうやら、たまにハイカーが通るらしく、みんなどこに行くのか気になっていたそうです。
私もこの道は初めてなので、行ってみないとよくわからないのです。
そもそも「寄」を「やどりぎ」と読むことすら、知りませんでした。
その方には「より」まで行くます、と言っちゃいました。恥ずかしい。
急坂を登り切ったら、栗ノ木洞(くりのきどう)です。
ここを含めて、この先、大倉へのエスケープ路はいくつかあります。
[栗ノ木洞(908.1m)]
栗ノ木洞には、立派な三角点があります。
この先の櫟山(くぬぎやま)に進みます。
ほどなくして、櫟山に到着。
とくに山頂という感じではありません。
[櫟山(810m)]
櫟山を過ぎると、ひたすら下りです。
「表丹沢県民の森」へ下る分岐が何回か出てきます。
ここにも。
ここにも。県民の森には芝生の広場という場所があるようです。
長い下りを歩くと、林道に出ます。
寄バス停はこのまま対面の登山道を登り返します。
[林道出合]
寄バス停方面を進みます。
ホタルブクロが綺麗に咲いていました。
[ホタルブクロ]
茶畑に出ました。
土佐原集落です。
本当はこれを左に曲がるようでしたが、私はまっすぐ、宇津茂集落に進んでしまいました。
宇津茂集落に進みます。
すると、また茶畑が出てきました。
どうやら、お茶の産地のようです。
茶畑の左横を進んで、下ります。
[寄集落を眺める]
やっと車道に出ることができました。立派な枝垂れ桜がありました。
[枝垂れ桜]
このまま車道を下ると、寄バス停です。
ビジターセンターのようなものがあり、トイレを借りることができます。
バスは1〜2時間に1本しか無く、私の到着時は、バス出発10分前。
最後、飛ばして歩いたのでなんとか間に合いました。
[寄バス停]
寄バス停は始発になっています。
私のほか、2名のハイカーが乗りました。
閑散路線のようです。
[寄=>新松田駅行の富士通湘南バス]
30分ほどバスに乗ると、新松田駅です。本厚木駅と違って、特に渋滞はありません。
[小田急 新松田駅]
本日のApple Watchログです。
やばいカロリー消費(基礎代謝カロリー消費は除きます)ですねぇ 笑
いつもは、平地だと10km歩いてもカロリー消費は600kcal足らず。
いかに山歩きはハードワークかが分かります。
また、いつものように、小田急小田原線、江ノ島線、東急田園都市線を乗り継いで家路に着きました。
天気が午後から不安定で落雷とゲリラ豪雨が予想されていたのですが、天気図をチェックして予測していたため、安定していて、特に雨に降られることもなく、ラッキーでした。
ピリカンの天気よりも、曇天だったためしのぎやすく、逆に歩きやすい天気でしたね。
◆おまけ
家に帰って靴を脱いだら、
なんじゃーこりゃー!!
(松田優作風)<=歳がバレる
大量の出血。。。。
しかも拭いても拭いても出血が止まらない。
ヤマビルでした。。。
噂には聞いていたけど、やはり梅雨の時期は多いのですね。
気を付けていたのですが、巧みに入り込んできます。
蛭に噛まれたのは、生れて初めてです。
というのも、なぜか四国にはめったにヤマビルはいないからです。
丹沢は生息域として有名ですよね。
靴下には、お亡くなりになった、干からびた、ヤマビルが貼りついていました。
私のハードワークで、圧死したものと思われます。
[黒い点のようなものが圧死したヤマビル]
水で流しても流しても止血しないので、ある程度血を出してから、絆創膏貼りました。
やれやれ。。。ヒルジンという物質を吸血の際に出して、血液凝固を防いだり、痛みを抑える麻酔的な効果もあるそうですが、マダニと違って、毒や感染症のリスクは無いようです。
最近の研究によると、いったん、蛭にかまれると、抗体ができるらしく、次に私を蛭が噛んでも、その蛭は死んでしまうそうです。
噛む前にやめてもらえたら、ありがたいんだけどねぇ。
山は、蛭や、アブや、マダニ、ススメバチや、イノシシや、熊や・・・いろいろ危険ですな。