今週末は土曜日に研修があったため、1日だけの休み。
本当は山梨の三つ峠に行きたかったのですが、西の天気が非常に悪く、今日は関東でも東の山だな、ということで、実に11年ぶりに筑波山に行くことにしました。
金曜日の研修は天気良かったのになぁ。。
前回登った筑波山は、雪のハイクで、装備が十分でなかったこともあり、行きはケーブルカーを利用しました。
・2010年2月 雪の筑波山
今回は、ちゃんとすべて自分の足で登りたいと思います。
●茨城・筑波山(877m) 日本百名山、関東百名山 曇り時々小雨
山手線、つくばエクスプレスで、あっという間に、つくばへ。
つくばエクスプレスって特急料金不要なのに、爆速ですね。高規格路線なのか、新幹線に乗っているような感じです。(言い過ぎか)
秋葉原からつくばまで、45分でした。
[つくばエクスプレス 秋葉原駅]
さて、筑波山に登るのであれば、お得な「筑波あるキップ」を、秋葉原駅で買いました。
なぜかクレジットカードが使えず、現金で。3,360円です。
つくばエクスプレスって、首都圏新都市鉄道って言うんですね。知らんかった。
守谷で、直流1500V=>交流20000Vに変更になる、全国でも珍しい鉄道です。
石岡市にある気象庁地磁気観測所の計測に影響を及ぼさないようにするためとか。
[筑波あるキップ]
また、駅に置いてある、筑波山のガイドがとても秀逸で、よく出来ています。
無料なのが申し訳ないくらい。
しかも、表面がコーティングされていて、多少の雨にぬれても丈夫な紙なのと、ちょうどよい折り畳みサイズで、ハイキング中にさっと出して確認するのに考えられたサイズです。
ケーブルカーやロープウェイに乗り放題が追加された一日乗車券も別途販売していますが、今回は山登りが目的なので、あるキップの方で。
つくばエクスプレスと、筑波山へのバスの往復代金もコミコミでお得です。
[つくばエクスプレス つくば駅]
つくばに到着。人工都市で近代的なイメージでしたが、さすがに古臭くなってきたような気がします。
六甲アイランドや神戸アイランドの雰囲気にちょっと似ているかも。
つくば駅隣接の、「つくばセンター」バス停には多くの登山客が。
バス停の名前は「つくばセンター」なので、ややこしい。
ここから、筑波山直行のバスが出ています。筑波山までほぼノンストップです。
[つくばセンター バス停]
急行バスに乗って、いざ、筑波山へ。
[筑波山が見えてきましたよ!]
35分くらいで、筑波山神社前に着きました。
老舗の神田家で、天狗まんじゅう(1個 100円)をいただきました。
普通に美味いです。でも100円にしては小さいな。
[神田家]
[天狗まんじゅう]
登山の前に、筑波山神社にお参りです。
筑波山神社では、紫峰牛がお出迎え。
筑波山は、別名「紫峰」というらしいです。
神橋が出てきました。文化財の一つです。
4月1日と11月1日のお祭りだけ渡ることができます。
立派な切妻屋根です。
[神橋(しんきょう)]
[夫婦杉]
立派な神社ですね。
筑波山は、万葉集に多く詠まれた山でもあります。
多くの句が石碑に刻まれていました。
境内の東にひときわ大きな杉があります。
御神木(大杉)です。樹齢800年とか。
[御神木(大杉)]
本殿にお参りです。大きな鈴!
[筑波山神社]
撮影コーナーがあったので、撮影Welcomeの神社のようです。
東に行くと、日枝神社、春日神社があります。
日光東照宮よりも古い三猿があると聞いたのですが、探せませんでした。。
[日枝神社(手前)、春日神社(奥) 裏側より]
境内を北に進むと、「万葉の小径」につながります。
この小径では、石碑で多くの句を楽しむことができます。
8世紀に天皇の勅撰和歌集として編纂された万葉集ですが、貴族だけでなく民衆の歌や東歌(あずまうた)も多く取り上げられています。
その東歌には、筑波山が多く登場し、実に25首におよびます。
[筑波嶺の新桑繭の衣はあれど君が御衣しあやに着欲しも]
この万葉の小径から、御幸ヶ原コースに合流できます。
約2.5kmの登山道ですが、結構勾配がキツイです。
今回の登山コースマップです。
[今回のコースマップ]
[参考コースタイム] 計3時間10分
筑波山神社(10:30)=>男体山(11:30)=>自然研究路経由で紫峰杉(12:05)=>女体山(12:20)
女体山(12:30)=>白雲橋コース分岐(12:35)=>ロープウェイ女体山駅(12:40)=>白雲橋コース分岐(12:45)=>筑波山神社(13:50)
今回、渋滞がひどかったのと、自然研究路や道迷いなどもあったため、標準コースタイムとの比較はしません。
途中、多くのベンチや休憩コーナーが設けられています。
急勾配が続きます。
へたっている人が多くいました。
私は快調に飛ばしていきます。
でも、渋滞に捕まることしばしば。
このあたりは本当に大きな杉が数多くあります。
やはり山全体が御神体なのが良くわかりますね。
巨岩が多く出てきます。
御幸ヶ原に到着。1時間程度で到着することができました。
多くの飲食店や土産物屋があります。どれも、昭和の雰囲気満点の店ばかり。
左に曲がり、まずは男体山を目指します。
男体山山頂に到着。
11年前の記憶がなんとなくよみがえってきましたよ。
[男体山山頂]
木々は少しづつ秋の気配。
この建物の左手から、自然研究路に入っていくことが出来ます。
途中崩れているらしく、う回路になっていました。
う回路から、本道に合流です。
左が崩れている方、右に進みます。
筑波山西側の展望スポットに到着。
ちょうど、雨が降ってきて、西側の展望はあまりよくありませんでした。
「大石重ね」に到着。筑波山神社で石を300円でもらって、願いを書いて積み上げるようです。
[大石重ね]
薬王院への分岐路を過ぎて、ぐるっと一周します。
[薬王院への分岐路]
このあたりは、自然林が多く残っていて、いい感じですね。
春にまた来たいです。
ツクバの名前をもつ植物の解説がありました。
ツクバネウツギは無関係なんですね。
花の季節では無いですが、ちらほらと。
[ツクバトリカブト]
[サラシナショウマ]
再び、御幸ヶ原へ。
昭和天皇の歌碑がありました。
多くの家族連れやカップルがお弁当を広げていました。
その間を抜けて、紫峰杉を見に行きます。
今回、この杉を見るのが目的です。
[紫峰杉への入口]
あまり有名でないのか、ハイカーがほとんどいません。
1分ほど歩くと、到着です。行き止まりになっています。
紫峰杉がそこにはありました。いやー、素晴らしいです。
堂々たる杉です。
特に枝っぷりが見事。
私は山登りで、巨木を見るのが一つの楽しみなのですが、この杉は今までの中でも10本の指に入りますね。
[紫峰杉]
男女川(みたのがわ)の水源も隣にあります。
[男女川水源]
再び、御幸ヶ原に戻り、休むことなく、女体山を目指します。
こちらが最高峰になります。
[御幸ヶ原]
男体山から女体山までの間は多くのハイカーでごった返して、渋滞です。
「せきれい石」や「ガマ石」などの有名な巨石があります。

[せきれい石]
[ガマ石]
渋滞に苦労しながらも、女体山頂上に到着。
877m標高点の少し手前に、875.7m三角点があります。
[ハイカーで”密”状態の頂上、中央左下に三角点]
日本一標高の低い、日本百名山です。
[女体山御本殿]
[茨城の東側の大展望]
でも深田が百名山に選んだ理由がなんとなくわかる気がします。
この大展望、信仰を多く集める山、関東のランドマークの山ですものね。
[つつじヶ丘方面]
みんなが怖いといっていた岩の斜面は誰もいなかったので、そこに腰を下ろしてしばし景色を堪能します。
素晴らしいです。10分ほど休憩。
でも風が冷たく、体が寒くなってきました。
[千葉方面]
頂上付近をグライダーが滑空していました。
プロペラ付でしたが、プロペラは止めていましたね。
さて、下山するとしますか。天浮橋を通って下山します。
[天浮橋]
加波山方面がとても綺麗に見えます。
登ってみたい山の一つですね。
下山に利用する登山道に下るつもりが間違えて、ロープウェイの女体山駅に出てしまいました。
また、登り返します。
[ロープウェイ 女体山駅]
[女体山駅から、男体山を見る]
気を取り直して、再度下山。
しかしながら、激しい渋滞に見舞われ、ちっとも進まない。
これには参りました。。
渋滞をある程度抜けると、さまざまな巨岩が出てきました。
頂上付近は、はんれい岩で構成されています。面白い地層なんですね。
「裏面大黒」は、打ち出の小槌で有名な大黒天が、大きな槌を背負っているように見えるとか。
[裏面大黒]
「出船入船」は、石の形が出ていく船と、入ってくる船が並んでいるように見えることから名づけられました。
[出船入船]
「国割り石」がありました。
太古の昔、集まった神々がこの石の上に線を引き、統治する地方を割り振ったとか。
[国割り石]
「母の胎内くぐり」は、この岩の中をくぐると、子宝、安産によいとかで、なんだかちっとも関係ないけど、オッサンの私もくぐってみましたよ。
なんかご利益あるかな?
[母の胎内くぐり]
後から調べたら、男性でも、この「母の胎内くぐり」をくぐると、生まれ変わるらしい。
そうすると、私の、往生際悪く薄くなった髪も、フサフサになるのか!?
「高天原」は、日本神話で天照大神など多くの神々がいらっしゃる天上の世界を表すそうです。
[高天原(たかまがはら)]
「弁慶七戻り」は、怖いもの知らずの弁慶でさえも、岩を前に通過をためらったとか。
たしかに、この石が落ちてくるかも、と思うと、二の足が出ませんね。
活断層はまだ発見されていないようですが、茨城〜栃木を貫く部分に、最近、大きな地震がとても多いので、こうした石が落ちないか心配になりますね。
[弁慶七戻り]
とても大きな切株を発見。
年輪に沿って、その年にあった事が書かれていました。
おたつ石コースとの分岐に到着。
まっすぐは、白雲橋コースで、筑波山神社へ、写真左は、つつじヶ丘に行く、おたつ石コースになります。
どちらにしようか迷いましたが、距離が長めの白雲橋コースにしました。
巨木のある道を下っていきます。
あたらしい作業用のモノレールを敷設していました。
御幸ヶ原コースと違い、こちらの白雲橋コースはほとんどハイカーがおらず、静かな山行を楽しめます。
渋滞は勘弁です。
つつじヶ丘へ行く「迎場コース」との合流地点に到着。
筑波山神社のある集落まで下りてきました。
3時間程度の山行でしたが、飛ばしに飛ばしたので、少し疲れましたね。
結局、200〜300人くらいをパスしました。
抜けなかったのは、白雲橋コースで先行で歩いていた男性、1名のみです。
特に行きは、ほぼトレイルラン状態。 笑
でも、渋滞で大きくロスしましたね。
筑波山神社の手前に土木遺産がありました。
1939〜1943年の施工だそうです。石積み。
[筑波山千寺川砂防堰堤群]
●つくば道
バスの時間まで少しあったので、道百選に選ばれている「つくば道」を少し歩いてみることに。
街並みもよく保存されています。
旧・筑波山郵便局がありました。
少し壊れていましたが、趣がありますね。
[旧・筑波山郵便局]
筑波山ともお別れです。
直行のバスの乗って、帰ります。
帰りに、つくばエクスプレス つくば駅の売店で、福来みかんを使ったシフォンケーキを買いました。
福来みかん(ふくれみかん)は、つくばの名物なんだそうです。美味しいです。
Paypay20%還元キャンペーンやってました。
天気はイマイチでしたが、いい運動になりました。
また思ったよりも、視界が良く、太平洋や霞ケ浦を一望することが出来たのは良かったです。
前はなんちゃって登頂だったので、これで、百名山を1座制覇です。
20,000歩、10km。いい山旅になりました。