今日は午後から天気が良いとのことで、初秋に行った陣馬山〜高尾山の「笹尾根」縦走がとても気に入ったので、そのさらに西にある生藤山（しょうとうさん）付近の山々に登ってみることにしました。
今回は、熊倉山（966m）〜三国峠（960m）〜生藤山（990.3m）〜茅丸（1019m）〜連行峰（1016m）〜醍醐丸（867m）〜和田峠（690m）と、17kmにおよぶ笹尾根縦走です。
笹尾根は、多摩川水系と相模川水系の分水嶺にもなっています。
都営浅草線、三田線、新宿線、京王線、JR中央線を乗り継いで、山梨・上野原駅へ。
[安旅の強い味方 馬車軌間の京王電鉄 笹塚駅にて]
JRで行ってもよいのですが、通しで乗ると運賃がとても高いので、行けるところまでは京王電鉄を使います。
今回は高尾駅まで京王電車で行き、そこでJR中央東線に乗り換えて、上野原駅で下車。
途中、相模湖や藤野といった、神奈川県相模原市の駅を通るのがいつも違和感あります。
東京から中央線で行くと、隣は山梨のイメージが強く、なんで、一瞬だけ神奈川があるの？って。
このあたりだけ、神奈川県が北にせり出しているのですね。
山梨の上陸は、昨年11月の瑞牆山登山以来です。
なんか、毎年、この時期には、山梨に来ている気がします（笑
紅葉の季節になると、自然と足が山梨に向くんですね。
[JR 上野原駅]
上野原駅は、山梨の最東端にある駅です。
上野原駅の南口を降りたら、富士急バスのバス停があります。
ほとんどの登山客は三頭山方面のバスに乗っていて、私が向かう生藤山の登山口、井戸バス停に向かう客はたった３名。
しかもうち２名が途中で降りてしまい、終点まで乗っていたのは私だけでした。
[誰も乗っていない富士急バス]
今回のコースタイムです。
[コースタイム] 計5時間
井戸バス停（10:10）＝＞軍刀利神社本宮（10:35）＝＞熊倉山（11:45）＝＞三国峠（12:10）＝＞生藤山（12:15）
生藤山（12:20）＝＞茅丸（12:35）＝＞連行峰（12:55）＝＞醍醐丸（13:45）＝＞和田峠（14:20）＝＞陣馬高原下バス停（15:15）
標準コースタイムは5時間35分のため、コースタイム倍率は0.89倍。
昨日、逗子で歩きすぎたせいもあってか、あまりペースは良くありませんでした。
●東京/山梨 熊倉山（966m） 曇り
井戸バス停から、しばらくは車道歩き。
今回は、山梨・上野原市・井戸地区から、熊倉山・生藤山に取り付きます。
上野原ののどかな山村が広がります。日本の原風景って感じ。
このあたりは、ゴルフ場の開発が進み、山が削られまくり。残念ですね。
私がゴルフをしない理由に、２０年以上患っている左手の痺れがあるのですが、もう一つの理由は、この大規模な自然環境破壊です。
さて、県道から右に、井戸集落に入ります。
しばらく歩くと、立派な鳥居が見えてきました。
軍刀利（ぐんだり）神社の鳥居ですね。
山梨は紅葉真っ盛り。どこまでいっても、色とりどりです。
軍刀利神社の社務所がありました。
社務所の先に、トイレがあります。
この先はトイレが無いので、貴重です。
トイレを出ると、サワガニが待ってくれていました。
軍刀利神社の見事な階段。
自然の石をそのまま使っています。
転びそうになるので、慎重に歩を進めます。
２名、参拝者がいました。
軍刀利神社の本宮。とてもシンプルです。
日本武尊東征に由来する巨大な剣が立っています。
お参りをして、山旅の無事を祈ります。
[軍刀利神社]
大きな木刀？のようなものが飾ってありました。
さらに、先に進むと、奥の宮に到着。
ここには、巨大な桂の木があります。山梨県指定の大桂です。
これは一見の価値ありです。
[大桂]
この奥の院の左を巻いていくと、登山道です。
まっすぐ行く道と、右で渡渉を経ていく道がありますが、右に行くのが正解。
分かりづらいので、注意です。
生藤山ではなく、三国山の表示で、行先案内が続きます。
植林帯を抜けて、自然林が多くなると、紅葉の本番です。
途中で、熊倉山と三国山・生藤山の分岐がありました。
今日は、三国山・生藤山を登って、そのまま、元のバス停まで戻る予定だったのですが、体力が思ったよりもありそうだったので、熊倉山に行ってみることにしました。
尾根が近づいてきました。
ここから、笹尾根の縦走区間になります。
熊倉山方面を目指します。
尾根道は適度なアップダウンがあり、とても歩きやすいです。
マイナーなのか、あまり歩く人もいません。日曜なのにとても静かで、四国の山かと思うくらいです。
急坂を上ると、軍刀利神社元社（950m）があります。
武神として日本武尊を祭神とする神社で知られる神社で、昔は武田信玄も厚く信仰していたとか。
[軍刀利神社元社（950m）]
一面が紅葉です。
次のピークは、軍荼利山（970m）。
軍刀利神社も、元々は、軍荼利（ぐんだり）と書いたそうです。
[軍荼利山（970m）]
さらに、先を進みます。
写真ではなかなか伝わりにくいのですが、とても紅葉が綺麗で、見とれてしまいます。
快適な縦走路を進みます。
さらにしばらく歩くと、熊倉山に到着しました。
[熊倉山からみる景色]
ベンチがあり、くつろげますが、あまり眺望は良くない。
引き返し、生藤山を目指します。
[熊倉山山頂]
先ほどの、軍刀利神社元社を過ぎて。。。
リンドウが咲いていました。
四国の山でも秋に良く見かけます。
どこもかしこも、紅葉が見ごろです。
●東京/神奈川 生藤山（990.3m） 花の百名山、関東百名山、藤野町十五名山 曇り
この縦走路は、ピークがいくつもあるので、飽きなくてよいですね。
また、自然林は目を楽しませてくれます。
先に進みます。
やはり、今日も、歩きながら、考えることは仕事の事。
いつも、登山中は、あれしてこれして、みたいな、来週の計画を練っていたりします。
でも、そのように考えていると、キツい登りもあまり苦にはなりません。
[関東ふれあいの道]
関東ふれあいの道の碑はいたるところにあるのですが、「陣馬高原下」（東京側のバス停）の文字を見て、思いました。
そうっか。元のバス停に戻るのも芸が無いので、ここはひとつ、山梨から神奈川を経て、東京側に下ってみるか。
というわけで、急遽予定を変更し、和田峠を経て、陣馬高原下バス停まで歩くことにしました。
なだらかな登りを登りきると、三国峠（三国山）に到着。
多くのハイカーがベンチで昼食中でした。結構登っていたのね。
道ではほとんど見なかったのにな。
[三国峠（960m）]
この三国峠は、その名の通り、東京都（武蔵国）・神奈川県（相模国）・山梨県（甲斐国）の1都2県にまたがる、都県境の山。
都で、三都県にまたがるのは、ここと、雲取山だけだったと思います。
眺望が良いとのことでしたが、イマイチでした。
人も多いので、ここでは休まず、本日の目的の山、生藤山を目指します。
歩いて10分程度。
生藤山に到着。なんか山頂っていうよりは、縦走路の途中にある感じです。
でも、関東百名山。
[生藤山山頂]
眺望はありません。ここで、コンビニで買ったおにぎり２個をほおばります。
山で食べるものは何でも美味い！
ここから先の紅葉がとても綺麗でした。
歩いているだけで、気分がルンルンになります。
木々の先には、大岳山でしょうか。
しかしながら、見事な雑木林です。
首都圏にもこうした自然が残されていってほしいですね。
生藤山を後にして、先に進みます。
今回はあまり休まず、継続的に歩き続けることにしました。
結局、休憩したのは、生藤山での５分だけでした。
茅丸と、それをエスケープする巻き道がありました。
茅丸は今回の縦走路の最高峰ですので、行ってみることにしました。
●東京/神奈川 茅丸（1019m） 藤野町十五名山
なんどかニセピークを経て、茅丸に到着。
今回の縦走の中では、最高峰の茅丸で1019mの標高があります。
いつの間にか1000m超えてました。
山頂では、アマチュア無線？の人が、一人で大きな機材を抱えて、なにやら仲間たちと交信していました。
日本語なんだけど、専門用語が多すぎて、オードリーの春日語みたいな感じ。
ここが一番景色が良かったので、ゆっくりしたかったのですが、無線の邪魔になってもいけないので、下山しました。
残念。。
生藤山よりも、茅丸がおススメです。
[茅丸（かやのまる）]
茅丸の下りの紅葉は特に綺麗でした。
素晴らしい！
今日は天気予報のように快晴ではなく、終始曇りだったのですが、一瞬だけ空も晴れてくれました。
醍醐丸、和田峠方面を目指します。
このあたりは結構、アップダウンがあり、体力を消耗します。
連行峰（1016m）に到着。
説明版には、連行山と書いてありました。
[連行峰（1016m）山頂]
下っていきます。
途中、「山の神」という分岐点に到着。
柏原竜二選手が通ったのか？
ここから、南側の和田集落に出ることができます。
[山の神]
さらに進むと、消えて読めないけど、何らかの山名を表す札がありました。
ヤマケイオンラインでは大ゾウリ山（837m）となっているあたりです。
[大ゾウリ山（837m）？]
この縦走路は巻き道がしっかり整備されていていいですね。
四国の山ではこうはいきません。普通に、ピークを登らされます。
醍醐丸を目指します。
いくつかの巻き道がありますが、すべてピーク側を通ります。
ん〜。アップダウンがキツい。
筋肉痛になるほどでは無いですが。
マムシ草の実でしょうか。毒々しい赤ですね。
醍醐丸に到着。
やはりこれも、ピークというよりは、縦走路にある途中の丘といった感じ。
[醍醐丸（867m）]
下ります。
ここからはどんどん下っていきます。
和田バス停との分岐である、醍醐峠に到着。
[醍醐峠]
植林帯を下っていきます。
途中、見事な大木を発見。
祠が見えたら、もうすぐ和田峠です。
車道に到着。
最初、これを和田峠と勘違いしていました。
そういや、駐車場無いしなぁ。。。
あれ、陣馬高原下バス停は、右のはずなんだけど。。。。。
なんで左？しかも左の方が未舗装路になっていて、怪しい感じ。
まあ、少し行ってダメなら引き返すか、と思い行ってみると。。。。
ありました。和田峠が。
[和田峠]
峠の茶屋は営業していました。
駐車場にも結構、車停まっていましたよ。
[和田峠開通の碑]
[和田峠にある陣馬山登山口]
和田峠からはひたすら車道を下ります。
私が最も嫌いとする下り方です。
[奥多摩の山々]
[陣馬山登山口]
[ヘアピンカーブが続きます]
[前回、陣馬山に登った際に使った登山口]
バス停のある集落が見えてきました。
この車道歩き、結構、足にきます。疲れた〜。
[石垣と家の塀の乗っかり方が見事]
陣馬高原下バス停に到着。
時刻表だと、毎時25分に出るはずなんですが、臨時便が出ているようで、17分ごろ、途中のバス停をすっ飛ばす急行バスを出していました。
しかし、満員だったので、私は各バス停に停車する25分発のバスで、高尾山まで帰りました。
[陣馬高原下バス停]
新宿駅で、大江戸線の新宿駅が見つからず、新宿西口駅から乗ってしまうというハプニングがありましたが、特に事故も無く、素晴らしい紅葉狩りをすることができました。
明日への活力ですね。
