芸術 : JK徒然日記

2023年03月20日

渋谷能

東京最終勤務日の夜は、会食を入れませんでした。
久しぶりに1人の夜を楽しみたくなり、渋谷へ。

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私は東京在住でも、週末は山や郊外にしか行かないので、東京都内で過ごすことは稀ですが、上野、自由が丘と、この渋谷はよく行きました。

しかし、渋谷はずっと工事しているな。。
私が東京勤務だった1997-2003年も似たような感じでした。

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日本のガウディと言われるのも頷ける。

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桜も綺麗でしたよ。

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今日はセルリアンタワー能楽堂にて、渋谷能の第4夜 千秋楽があるので、脇座6,000円を予約していたのです。

一度、生で見てみたかった、能と狂言の世界。
私のような素人でも分かるように解説もあり、素晴らしいひとときでした。

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2022年11月23日

ピカソとその時代 ベルリン国立ベルクグリューン美術館展

おなじみ、国立西洋美術館にて「ピカソとその時代」ベルリン国立ベルクグリューン美術館展が開催中。
今日は雨ということで、久しぶりに芸術の秋です。

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ベルリン出身で、第二次世界大戦後パリで画商を営んだハインツ・ベルクグリューンのコレクションが、同美術館に所蔵されています。
特に、ピカソ、マティス、ジャコメッティ、クレーという4巨匠を中心としたコレクションで、本邦初公開が76点もある貴重な美術展になっています。

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展示では、ピカソを中心に、激動の時代とともに変遷をたどった描写方法の違い、ピカソとゆかりの深かった画家の作品が、非常に分かりやすく並べられていて、とても印象的でした。

東京にいると、世界中の美術館の名画が定期的にやって来るのが良いですね。
特に、数ある美術館の中で、国立西洋美術館の展示はレベルが違い、いつも感心させられます。

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2022年11月06日

瀬戸内国際芸術祭・屋島

ランチの後、瀬戸芸最後の日に、近所の屋島へ。
やしまーる自体も出展作品です。

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[tk22 高松市屋島山上交流拠点施設(やしまーる) 周防貴之]

さすがに賑わっていますね。

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讃岐かがり手まり が、よいアクセントになっています。

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讃岐の伝統工芸品の展示があって良いですね。

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源平合戦を、パノラマ館で再現した作品を、見ました。
一作品で1,000円とかなり値段高め。パスポート提示で200円値引きです。

一部手前に立体的に作られていて、源平合戦を朝日から夜までを表しています。
波の音やナレーションもありました。

瀬戸芸は撮影ができるのが、いいのですが、この作品はNGでした。
とても残念ですね。


[tk23 屋島での夜の夢 周防貴之]


この後、北嶺まで散歩。
快晴で素晴らしい景色。

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徐々に夕景に染まっていきます。

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血の池は、紅葉が色づき始め。

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日が暮れていきます。

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今回の瀬戸芸、最後の鑑賞作品。
これは、日暮れ後に影写された月。
徐々に、月が大きくなっていきます。

これはなかなか素晴らしい作品ですね。

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[tk24 同じ月を見た日 渡辺篤 アイアムヒア プロジェクト]


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2022年11月04日

瀬戸内国際芸術祭・四国村

今日は午前中、テレワーク。午後からお休みをいただき、四国村に行きました。

パスポートを提示すると、1,600円=>1,000円になります。クレジットカードOK。
あれ?こんなに高かったっけ?


いきなりチケット売り場自体が、作品です。うねった屋根が特徴。

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[tk20 四国村ミウゼアム エントランス「おやねさん」 川添善行]


村内は、本山ひろ子さんの作品が、元々の古民家などと融合しています。

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[tk21 装う神さま 本山ひろ子]

「もののけ」が動物の姿を借りてその場にとどまり、往来の人を見守るのだそうです。

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イスラエル出身のラム・カツィール氏は移民と絶滅をテーマに制作しているそうで、旅をイメージさせるスーツケースがうつろいゆく未来を表しています。

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[tk15 Suitcase in a Bottle ラム・カツィール]


久しぶりに四国村に来ましたが、アップデートされていました。

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紅葉も進んでいいですね。

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2022年11月03日

瀬戸内国際芸術祭・高見島

今日は、なかなか行く機会の無い、多度津沖にある、高見島に行き、瀬戸内国際芸術祭を堪能することにします。
金曜日を含めると4連休で、秋会期最後の四日間ということもあり、朝から多くの人が列を作っていました。

実は、秋会期の初めに、JAL高松支店さんから、年間パスポートをいただいたのです。。
なかなか、高松に帰る機会が無かったのですが、この度高松に帰れて、この祝日にやっと瀬戸芸に行けます。

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たどつ汽船の船で、高見島へ。
コンパクトなフェリーです。

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港に着くと、いきなり、作品がお出迎えです。
高さ3m、幅7mあります。

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[ta18 Merry Gates 内田晴之]

高見島は現在の人口は20名。
寅さんの映画ロケが行われた頃には非常に栄えて多くの人が住んでいましたが、今となっては、沿岸部だけに島民が住みます。
急な坂を登った民家群はすべて人が住んでいない集落。

そんな家が今回の瀬戸芸の舞台です。


目玉と血のような赤が印象的。
山下さんの作品は、島のギャラリーで購入可能です。

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[ta19 Re:mind 山下茜里]


瓦がかわいいですね。

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島の最高峰 竜王山への道です。
今回はあまり体調が良くないため、パスです。最近疲れやすくなりました。

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[竜王山登山口]


高見島の形が空海が忘れた「、」に見えたことから着想した作品。

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[ta14 The Waiting Point Eri Hayashi]


鉄パイプの廃屋を、鉄パイプでよみがえらせ、そこを風が吹き抜ける。。

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[ta17 通りぬけた家 鐵羅佑(てつらゆう)]


自然との境界があいまいな状態をあらわした作品。
木の根っこが家まで伸びていました。

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[ta16 高見島の木 竹腰耕平]


大聖寺に寄ってみました。大きな鐘があり、その横には、大きなお尻が。

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[大聖寺]


高見島で見られる花たちとの出合いを再現。

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[ta10 はなのこえ・こころのいろ 小枝繁昭]


シュガーペーストで造形した約350個のバラを使った作品。
徐々にとけていく様も芸術の1ページです。

西山さんの作品は、島のギャラリーで購入可能です。

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[ta13 〜 melting dream 〜/高見島パフェ 名もなき女性(ひと)達にささぐ... 西山美なコ]


途中、休憩所で一服。
豚さんがかわいい。

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寺社仏閣に無数に貼られた千社札のイメージを重ね合わせた作品。
今回の高見島の作品群の中で、一番印象に残りました。

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[ta15 かたちづくられるもの 鈴木健太郎]


古家の屋根や壁に直径1cmほどの小さな穴を開けてアクリル?の棒が差し込まれています。
外からの光が柔らかく注ぎます。

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[ta08 うつりかわりの家 中島伽耶子]


築80年の家屋に巨大なアート。

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[ta07 過日の同居2022 藤野裕美子 1F]

なかなか迫力ありますね。

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[ta07 過日の同居2022 藤野裕美子 2F]

島の坂と人の住まなくなった廃村。

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島では、会期中、2か所で食事、1か所で軽食を食べられます。
そのうちの一つがここ。10時頃に行ったときには、早く食べられて13時と言われ、あきらめました。
このレストランのテラスが作品です。

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[ta11 海のテラス 野村正人]


「海のテラス」横に設置された、高さ3メートル、横幅6メートルの大きな壁。
ガラス越しに瀬戸内海を見ることができます。

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[ta20 FLOW ケンデル・ギール]


荒々しい海と静寂な海という対照的な存在をイメージした作品。
陰影がとても素敵です。

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[ta05 まなうらの景色2022 村田のぞみ]


集落から見る高見港。
のどかな風景ですが、着々と、限界集落の足音が。。。

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島の石垣は本当に見事です。

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壁に貫通したアクリル板が照らす光が素敵な作品。
この作品だけ港の近くにあります。

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[ta02 時のふる家 中島伽耶子]


フェリー出航の5分前ギリギリに乗船。危なかった。。。
ただ、この日は臨時便が多く出ていたので、乗り過ごしても1.5時間待ち程度ですが、やることが無いので乗れてよかった。


●多度津・いけこうどん

ランチは、多度津港にある、「いけこうどん」で。フルサービスの店です。

残念ながら鴨は売り切れ。
肉うどん(中)セット750円を頼みました。
天ぷらと雑穀ご飯のセット。むちゃくちゃ安くないですか?

天ぷらは・・・うーん、どうでしょうか。ちょっと油っぽい。
うどん自体はモチモチとした独特の食感で美味しいですが、肉うどんのツユが混ざって、ちょっと出汁が。。。

うどん自体が美味しかったので、今度来る時は、かけうどんやな。

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posted by jouji117 at 18:42| 香川 ☀| Comment(2) | 芸術 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2022年08月20日

「自然と人のダイアローグ」展 国立西洋美術館

今日は国立西洋美術館にて開催中の「自然と人のダイアローグ」を観覧します。

その前にランチ。JR御徒町駅からアメ横を通って、レストランへ。
昔に比べて、人が減った気がします。

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不忍池は蓮で覆いつくされていました。

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●黒船亭

上野にある洋食屋で腹ごしらえです。
予約しないとなかなか入れないので、前から予約していました。
窓際の席を取ってくださっていました。

3,000円のコースランチをいただきました。
貝のスープがなかなかの美味。

ついつい昼間からビールが進みます。 笑

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この店はハヤシライスが有名なのですが、やはりハヤシライス自体が私は苦手なので。。。
でも、ハヤシライスが好きな人だと、絶対に間違いの無い味だと思います。

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上野恩賜公園にある、西郷どんを見ながら、国立西洋美術館に向かいます。

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到着。建物自体がル・コルビジェ作の世界遺産の、国立西洋美術館です。

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エントランス前のオブジェにはロダンの作品がいっぱいです。

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リニューアル記念としての、「自然と人のダイアローグ」展です。
ドイツ・エッセンのフォルクヴァング美術館の協力を得て、同美術館の作品と、国立西洋美術館の所蔵品を交互に展示してあって、その違いを見るのも楽しい構成になっています。

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国立西洋美術館は、写真を撮ってもよい絵が多く、太っ腹です。

今回の展覧会の代表作、リヒターの絵もありました。

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[ゲルハルト・リヒター 雲]

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[フリードリヒ 夕日の前に立つ女性]

山好きな私としては、この絵も非常に迫力があり、良かったです。

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[カールス 高き山々]

クールベと言えば、波ですよね。

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[クールベ 波]

ぽこぽこと雲が並ぶ非常に印象的な絵がありました。
スイスの巨匠ホドラーの絵で、今回の展覧会で私が最も記憶に残る絵です。

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[フェルディナント・ホドラー モンタナ湖から眺めたヴァイスホルン]

フィンランドを代表する画家カッレラの絵も。
ケイテレ湖はフィンランド中部にある湖で、湖に走る光の線が特徴的です。

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[アクセリ・ガッレン=カッレラ ケイテレ湖]

シニャックの代表作もありました。
スーラと並ぶ、印象派 点描画家のひとりです。

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[シニャック サン=トロペの港]

幾何学模様と厚塗りの重厚感ある絵が特徴のフォーコニエの絵もありました。

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[フォーコニエ 風景]

一目見たら、モンドリアンと分かる絵がこれ。

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[モンドリアン コンポジションX]

今回の展示を代表する作品が、このゴッホの絵。
刈り取りをする農夫の生き生きとした描写が良いですね。

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[ゴッホ 刈り入れ]

モネの睡蓮をテーマにした絵は多くあるのですが、何枚かが展示されていました。

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[モネ 睡蓮]

国立西洋美術館の休憩室に行くと、地下の免震ピットの様子を見学することができます。
元々あった建物の下に免震装置を取り付けてあるので、相当な難工事だったと思います。

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常設展も見に行きました。
近代画は大幅に入れ替えがされていました。

1500年代〜1600年代頃の西洋画は、宗教画が多いです。

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[カルロ・ドルチ 悲しみの聖母]

クールベは波だけでなく、別の構図の絵もありました。

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[クールベ 狩猟者のいる風景]

バレエの踊り子と言えば、エドガー・ドガ。

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[エドガー・ドガ 舞台袖の3人の踊り子]

なかなか迫力のある絵だったのがこのレジェの絵。

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[フェルナン・レジェ 赤い鶏と青い空]

国立西洋美術館の天井の証明が素敵で、ミッドセンチュリー感がいいですね。

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ル・コルビジェの「調和に向かって」展も開催されていました。
建築家で画家でもあるスイス出身の芸術家で、大成建設からの寄託作品を中心に展示してありました。

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[ル・コルビジェ 女性のアコーディオン弾きとオリンピック走者]

国立西洋美術館は庭が綺麗なんですよね〜。

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[国立西洋美術館の中庭]

3時間かけてたっぷりと楽しむことができました。
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2022年07月29日

ルートヴィヒ美術館展

六本木で1件対応があった後、午後は予定が入らなかったので、休暇をいただきました。
ちょうど、近くに、国立新美術館があるので、開催中の、ルートヴィヒ美術館展に行ってきました。
大人2,000円。

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ピカソ、ウォーホル、リキテンスタイン、ベックマンなど、ここ100年程度の、ポップや現代アートを中心に、なかなか見ごたえのある展覧会でした。

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売店で、リトグラフなどを売る方としばし雑談。
カトランの絵で盛り上がっていました。

美術館を出ると、これでもかというほどの夏空。。。。
暑さが体に堪えますね。。

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2022年07月23日

フェルメールと17世紀オランダ絵画展

休日、東京へそのまま帰るのは勿体ないので、大阪市立美術館にて開催中の、「フェルメールと17世紀オランダ絵画展」にてお勉強。


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フェルメールの「窓辺で手紙を読む女」が公開されていました。
この絵。窓辺で手紙を読む女の背後に、仮面を踏みつけるキューピッドの絵(画中画と言います)が描かれていたのですが、誰かが塗りつぶしていました。
X線検査の結果、絵があることは以前から分かっていました。
しかし、フェルメール自身がなんらかの事情で塗りつぶしたのではないかと言われていたのです。

その後、この塗りつぶした部分を絵具の層別に検査したところ、塗りつぶす前の原画はかなりの年数、空気にさらされてひび割れがあることが判明。長い時間をかけて、丁寧に塗りつぶした絵具を剥離し、最近になって修復することが出来たのです。

キューピッドは愛の象徴のため、女性が読んでいる手紙は、おそらく恋文。
なかなかストーリーを感じさせますね。
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2022年07月03日

”THE GREATS" Masterpieces from the National Gallerries of Scotland

スコットランド国立美術館のコレクション展が、東京都美術館で開催。今日は最終日ということで、ギリギリ鑑賞に間に合いました。
ずっと行きたかったのですが、最近、週末が山ばかりで行けていなかったのです。なお、館内は写真撮影禁止です。

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ルネサンス、バロック、グランド・ツアー、19世紀の印象派と、時代を追った流れとなっていて、とても勉強になります。
この間、ある方と会食をご一緒しましたが、その方がオランダに行った際に、レンブラントの絵がとても良かったというのを聞いて、今回、レンブラントの絵もあり、堪能することが出来ました。

ルネサンスでは、エル・グレコの「祝福するキリスト」が印象的で、まさにルネサンスのグレコらしい宗教画。

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また、バロック時代では、レンブラントの「ベットの中の女性」が秀逸で、過去にすべての夫を悪魔に殺された女性が、新たな夫との初めての夜に悪魔を追い払う夫を凝視する女性の描写が素晴らしく、数分見入ってしまいました。 笑

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現存する絵が少ない、エルスハイマーの「聖ステパノの石打ち」は、非常に緻密で精細な描写です。
ベラスケスの「卵を料理する老婆」は老婆に光を当てて、油の中で卵が固まる様を非常に生き生きと描いています。

イギリスからイタリアなど南欧へ絵画を大量に買い付けにいった時代 グランド・ツアーでは、ジョシュア・レノルズの「ウォルドグレイヴ家の貴婦人たち」がとても表情豊かに手芸にいそしむ姉妹がそこにいるかのようです。

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ジョージ・モーランドの「勤勉さのもたらす快適さ」と「怠惰のもたらす惨めさ」という、健康的な生活と、酒浸りの生活を対比して描いた作品がとても印象的でした。

最後に19世紀の開拓者たち、と題したコーナーでは、イギリスと言えば、代表的な二人。ロンドン生まれで各地をスケッチ旅行に回ったウイリアム・ターナーと田舎育ちで地元に絵の題材があると気づいたコンスタブルの、それぞれの味を対比できて面白いです。

ジョン・エファレント・ミレイの「古来比類なき甘美な瞳」は、大人に変身する少女の美を描き切っています。

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カミーユ・コロー、シスレー、スーラ、モネ、ルノワール、ドガ、ゴーガンなど、この時代を代表する画家の絵も展示されていました。

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2022年06月14日

ポール・ギヤマンの絵

中之島で宿泊です。

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京阪中之島は終点駅ですが、シールドを模したマークがありました。
延伸を示唆しているんですかね?

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近くの堂島大橋は実に95歳。
戦火をくぐり抜けてきたのですね。

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さて、大阪で泊まった、とあるホテルの室内に飾られていた絵にびっくり。
なんと、ポール・ギヤマンの絵でした。

ギヤマンと言えば馬ですが、まさにそのもの。
しかも、プリントではなく、ちゃんと、リトグラフで、ナンバリングとサインもありました。

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2022年04月16日

瀬戸内国際芸術祭 トリエンナーレ2022 春会期 沙弥島

開催されるかどうか危ぶまれましたが、4/14から、とうとう瀬戸芸が始まりました。

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[もうすぐ5月 藤棚が綺麗です]

開催後、初の週末。近場の沙弥島に行ってみました。
受付で、スタッフから検温を受け、手首にシールを巻いてもらいます。

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これで、島への入島を許可されたことになります。

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[sm01 階層・地層・層 ターニャ・プレミンガー]

今日は式典があるらしく、それに合わせて、大漁旗を掲げた船を用意していました。

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お偉いさんが出席されているようです。

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坂出のマスコットキャラクター「さかいでまろ」も、私のカメラに向かってカメラ目線いただきました!

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瀬戸内海を一望できるロケーションが沙弥島の魅力。

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ちょうど、今日は、切腹ピストルズのパフォーマンスを見ることが出来ました。

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[E21 せっぷくぴすとるず瀬戸内神出鬼没 切腹ピストルズ]

さて、せっかく来たので、「sm12 月への道 レオニート・チシコフ」の作品を見ることとします。
現代ロシア芸術家です。ロシアは色々な事になっていますが、何はともあれ開催出来て良かったですね。
芸術に罪は無いですから。

レオニート・チシコフといえば、月。
旧沙弥小・中学校にて、月をテーマにした作品を展示してありました。

万葉集の歌人・柿本人麻呂の歌に、沙弥島が出てきます。
「妻毛有者 採而多宜麻之 作美乃山 野上乃宇波疑 過去計良受也」
(もし、妻と一緒だったならば、沙弥島にて、うはぎを摘んで一緒に食べただろうに。。。)

そんなゆかりも感じながらの鑑賞です。

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[月への階段 あるいは 柿本人麻呂の月]

受付で一人300円を払います。(パスポートのある方は無料)

小学校の中には、いつくかの作品がありました。
雪原でのエンジェルをモチーフにした映像作品やら、

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[雪の天使]

プロジェクターを使ってたくさんの顔が浮かんでくるものなど。

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[人類の宇宙への移住]

30分待ちで行列に並んで鑑賞したのは、アポロ16号をテーマにしたもの。
家族を地球に置いて、月に旅立った宇宙飛行士と、人生の終わりに家族と永遠の別れをしなくてはならない人類を重ねた作品。

家族写真をモチーフにしたものや、

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宇宙飛行士が家族写真を見る作品などが展示されていました。

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[地球での最後の夜]

別の角度から。

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宇宙飛行士から見た家族写真。

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家族写真と地球のコントラストがラストで展開されます。

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作品の空間は、砂で覆われていました。

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久しぶりの瀬戸芸。楽しむことができましたよ。

公園の作品なども楽しみながら。

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[Shelter'00 鈴木 典生] 


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2022年04月03日

ミロ展 日本を夢みて

渋谷のBunkamuraザ・ミュージアムで開催中のミロ展がもうすぐ会期終了ということで、今日は東京は雨ということもあり、見に行ってきました。

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ジュアン・ミロの、初期の頃の作品から、日本の浮世絵などに魅せられて、日本や東洋の様式を取り入れていくまで、歴史を追って楽しむことが出来ます。
文字(詩)と絵の融合や、究極まで抽象化したシュールレアリスムの世界など、とても興味深いです。

販売コーナーでは、ミロの本物のオリジナル・リトグラフが5〜10万円程度で売られていました。
ただし、3,000部刷のものが多く、ミロのサインや番号などは入っていません。

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2021年12月19日

千葉・ホキ美術館

写実主義絵画の専門美術館であるホキ美術館に行ってきました。
予約が必要です。

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写実主義の作家は私はあまり詳しくは無いですが、数多くの絵画と、30m中空に浮いている建物は見応え十分です。

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2021年10月17日

ポーラ美術館コレクション展 甘美なフランス

Bunkamuraザ・ミュージアムで開催中のポーラ美術館コレクション展に行ってきました。
館内は写真撮影禁止です。

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モネ、ルノワール、ピサロ、シスレー、セザンヌ、ゴッホ、ゴーガン、デュフィ、ユトリロ、シャガールなど、フランスの巨匠が一堂に見られる貴重な展覧会です。

特に、点描が流行った新印象派の絵はとても印象的でした。
ちなみに、スーラの絵はありません。

いつものように、絵葉書も購入。

シニャックのオーセールの橋は、奥の教会と、手前の釣り人の西条風景がとても好対照で良いです。

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[ポール・シニャック オーセールの橋 1902年]

クロスの森の風景では、木漏れ日がとても印象的に描かれていました。

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[アンリ・クロス 森の風景 1906-1907年]

クロード・モネは、日本の浮世絵の影響を強く受けていたため、構図もどこか日本的。
この絵は、手前の花と奥の工場地帯というコントラストで、当時の西洋画には無かった構図です。

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[クロード・モネ 花咲く堤、アルジャントゥイユ 1877年]

印象派時代、エコールドパリ時代など時代を追った構成になっており、非常に勉強になりました。

Bunkamuraを出ると、雨があがっていましたよ。

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2021年07月04日

東京国立博物館・国宝 聖林寺十一面観音 三輪山信仰のみほとけ

前々から行きたかった東京国立博物館。

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[上野恩賜公園 奥に東京国立博物館]

そのトーハクで開催中の聖林寺十一面観音を見に行きました。

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[東京国立博物館]

聖林寺は、奈良県桜井市にあるお寺です。

ここにある、国宝 十一面観音立像が東京で初公開されるとのことです。
予約制(1,400円)ですが、当日空きがあれば、入れます。
今日は比較的空いていました。

十一面観音立像は、木心乾漆(もくしんかんしつ)造りという奈良時代に主流だった技法で作られています。
ある程度形を作った木に麻布を巻いて漆で形を整え、優美を保ったままコストパフォーマンスに優れた技だったわけです。
この十一面観音立像は、木心乾漆造りの代表作になります。
2mを超える仏像は、思ったよりも、ずっと大きくて迫力があります。

台座の花びらの開き方も優雅で、天平文化を感じます。

これを見るためだけに東京に来ても損は無いと思いますね。

明治の「廃仏毀釈」の際に、この仏像を守るために、大御輪寺(おおみわでら)に安置されていたのを聖林寺に移仏したことがきっかけです。
手などの繊細な表現をする部分の芯には、鉄が使われていることが、CTスキャンの結果から分かったそうです。
桜井市の方面は行ったことが無いので、ぜひ行ってみたいですね。

残念ながら、この特別展は、写真撮影禁止です。

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今日はあいにくの雨の一日ですが、博物館日和でもありますよね。

ついでに、総合文化展(平常展)も見ました。本館の1F、2F、東洋館と、ちゃんと見たら、1日では足りないと思います。
禁止となっているもの以外は、写真撮影OKです。


古代の出土品から、近代の美術まで、また金工、陶器、絵画など様々な日本のお宝が展示されています。
この平常展は定期的に入れ替えているそうです。

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珍しい、猿の埴輪もありました。

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[埴輪 猿 伝茨城県行方市 大日塚古墳出土 古墳時代・6世紀]

伊能忠敬ファンの私としては、重要文化財にも指定されている、「日本沿海輿地図」を見ることができて感激でした。
細かく、アイヌの人から聞いたと思われる地名がびっしりと書かれていました。

シリベシ山の記載もありましたよ。
アイヌ語は独特の発音をするので、これをカタカナに変換するのは困難を極めたのではないかと思います。

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[伊能忠敬 日本沿海輿地図(北海道)]

昨日行った、高崎も広重が描いていました。
当時の旅人の動作が手に取るようにわかります。

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[木曽海道六拾九次之内・高崎 歌川広重筆 19世紀]

刀の展示も多く、刃の模様で様々な作品に特徴が生まれていたのですね。

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[国宝 福岡一文字助真(ふくおかいちもんじすけざね) 鎌倉時代 13世紀]

高村光雲の作品。猿が鷲を掴み、天を仰ぐ姿は本当に迫力があります。

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[老猿 高村光雲作 1893年]

この国立博物館自体が貴重な歴史的建築物になっていて、本館が昭和13年に東京帝室博物館の本館として開館したときに貴賓室も作られました。天皇陛下や皇族方の休憩所として使われたそうです。現在でもVIPの待合として利用されているそうです。

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[便殿(旧貴賓室)]

雨だったので、あいにく、庭には出られませんでした。
この庭園も今度じっくり見てみたいと思います。

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昼過ぎに行きましたが、午後3時を回ったあたりで、スタミナ切れ。
残念ながら、東洋館までは回れませんでした。
作品点数が多すぎるのが悩み。


posted by jouji117 at 15:00| 香川 ☁| Comment(0) | 芸術 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年06月09日

古代エジプト展 @ Bunkamura ザ・ミュージアム

今日は久しぶりに一日のお休みを頂戴し、見たかった古代エジプト展を見に行きました。
完全予約制で、休日だと予約で埋まってしまいなかなか見られません。

めざましテレビで、伊野尾くんがロケしていたので見に行きたくなりました。
番組内で名前が意味不明と話題になった「バァのついたタァとチャィのシャブティ」も、ありましたよ!
バァは魂のこと。死後、魂がいつでも帰ってこられるように、鳥の形をしたバァが多くモチーフにされていました。
また、シャブティは身代わりの人形のことです。

オランダ・ライデン国立古代博物館所蔵品をもとに、古代エジプト王朝の歴史の変遷をたどりながら、出土品、装飾品、パピルスに書かれた書、棺と、CTスキャンされたミイラと盛りだくさん。

特に、棺に描かれた絵は圧巻です。
棺には、フンコロガシが、描かれているのが印象的でした。
太陽と密接な関係があるそうです。

しっかり見たら、1時間20分ほどかかります。
エジプトに行った気分になれますよ。大人1,800円。

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posted by jouji117 at 13:26| 香川 | Comment(0) | 芸術 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年06月06日

SOMPO美術館にて、モンドリアン展 

行きたかった展覧会にやっと行くことができました。
6月に入り、やっと都内の美術館も開館することとなり、会期が今日(6/6)までと迫っていた、ピート・モンドリアン展を見に、新宿のSOMPO美術館に行きました。

もちろん予約制で、今日の昼の部のチケットを奇跡的に取ることができました。

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[SOMPO美術館]

今日は天気が悪いだろうと踏んでいたら、やはり的中。東京は日中は小雨でした。
今日山に行かなくて良かった。
自己免疫疾患も今日は酷くて、手も腫れて非常にだるかったので、晴天でも山には行けなかったのですが。。。

さて、モンドリアン(1872-1944)生誕150年を記念して、オランダのデン・ハーグ美術館所蔵のモンドリアン作品50点、また、国内外美術館所蔵のモンドリアン作品と関連作家作品約20点を展示しています。

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初期のハーグ派様式の風景画から、象徴主義や神智学に傾倒した時代、キュビスムの影響を受けた時代、晩年の水平垂直線と原色平面の有名な「コンポジション」まで多岐に渡る画家で、モンドリアンの歴史を順を追って鑑賞することができました。

初期の風景画では、木々を全面に出し、奥にかすかに建物を描くスタイルが多く、その土地の風景や臨場感を掻き立てます。

画家や建築家と共に、1917年に「デ・ステイル」が結成され、絵だけでなく、建築や椅子などの工芸品にも影響を与えた点もとても興味深いです。

例えば、ポスターにもなっている「大きな赤の色面、黄、黒、灰、青色のコンポジション」(1921年 デン・ハーグ美術館)では、黒いモジュールを良く見ると、4つの四角があり、絵に奥行きがあることが分かります。

また、モンドリアンは太く黒い直線を多用していますが、この直線も絵から突き抜けるものもあれば途中で途切れているものもあります。
突き抜けている部分は、その先に広がりがあることを想像させ、また途切れている部分はそこに何らかの制限がかかっていることを表しています。

最近見た美術展の中でも5本の指に入る、素晴らしいものでした。

もちろんSOMPO美術館なので、最後には、ゴッホの「ひまわり」もありましたよ。
7つしか描かれなかった「ひまわり」の一つを、SOMPO美術館に来るといつも見られるのは良いですね。
posted by jouji117 at 19:30| 香川 | Comment(0) | 芸術 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年04月16日

パナソニック汐留美術館「クールベと海」

今日は午前中、大手町、丸の内で顧客訪問の後、午後からお休みを頂戴しました。

休みを利用した理由は、ギュスターヴ・クールベ(Gustave Courbet 1819〜1877)の展覧会「クールベと海 ─フランス近代 自然へのまなざし」がパナソニック汐留美術館で開催されいたのでこれを見に行きたかったからです。

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東京にいると、こうした美術展などが豊富にあり、週末は忙しいです。 笑

さて、クールベと言えば、19世紀フランスを代表するレアリスムの代表画壇であり、海や波をテーマとした絵がとても有名ですよね。
また、同時代を生きた画家の風景画も一同に会しています。会期は4月10日〜6月13日。大人1,000円。予約制。

クールベの故郷である、フランシュ=コンテ地方の切り立った岩山や、当時の狩猟風景や動物たちなどを最初は多く描いています。
狩猟風景などは、絶対的優位に立つ人間と獣がそれぞれ独立して描かれていて、虐げられる存在の動物が独立心のある形で描かれていて、社会派画家だった作者の思想背景を表しています。

その後、内陸にあったフランシュ=コンテ地方から、海が広がるフランス北部のノルマンディー地方に頻繁に出向くようになり、波をモチーフにした絵を多く描くようになります。

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[波(愛媛県美術館) パレットナイフで荒々しい波を表現]

当時、ノルマンディー地方は中流階級の別荘が建てられるなど、一大リゾート地でした。
対岸のイギリスの海を描いたウィリアム・ターナーの作品なども展示されていて、厳しい自然の姿を繰り返し描いています。
モネやシスレーが描いた海は、やはり趣の違う感じでとても楽しめます。

基本的に愛媛県美術館、島根県美術館、新潟県立近代美術館・万代島美術館、ポーラ美術館、茨城県近代美術館など、国内に所蔵されている作品を集めた展覧会になっていました。
日本各地の美術館に収められていて、クールベって日本で人気あるんですね。
ただ、「オルナンの埋葬」、「画家のアトリエ」など、クールベの代表作はなかったように思います。

なお、パナソニック汐留美術館では、ジョルジュ・ルオーの作品の常設展もあり、中々見ることのできないルオーの絵を楽しむことができます。




posted by jouji117 at 12:50| 香川 ☁| Comment(0) | 芸術 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年03月28日

国立近代美術館・あやしい絵展

今日のお目当ては、国立近代美術館で3/23〜5/16まで開催中の「あやしい絵展」。
大人1,800円税込とちょっとお高め。

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国立近代美術館前の桜はとても綺麗です。
ミッドセンチュリーな建物とのコントラストも素晴らしいです。

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ただ機動隊が近くにあるので、あんまり写真撮っていると職質にあうかも。

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9:30のチケットを予約していたら、待ち時間無しでスムーズに入れました。
当日チケットもあるようでしたが、長蛇の列が出来ていました。予約必須です。

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この展覧会は、写真撮影OK(一部の絵はNG)、ブログアップは自己責任(肖像権の関係で他人が映らないように気を付ける)で、という、割とルールの緩い展覧会です。

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[稲垣仲静 猫]

美しいものだけでなく、見世物的なものや、血生臭いシーンなども。

下の人形は、「生人形(いきにんぎょう)」と呼ばれるもので、幕末から明治にかけて、本物らしいリアルさで、縁日などでの見世物興行で人気でした。この人形は、織物で有名だった桐生市の日本織物株式会社が購入したものです。

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[安本亀八 白瀧姫]

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女性を描いた絵が多く、神秘的、不可思議、怪奇な絵を中心に江戸〜大正を中心に見ることができます。
グロテスクだったり、退廃的だったりと、いろいろと絵の背景となった時代模様を感じながら面白く鑑賞することができました。


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[歌川国芳 城四郎長茂空中に怪異を見る]

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[落合芳幾 東京日々新聞]

藤島武二の描く女性は目が特徴的。一発で、藤島の作品とわかります。

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[藤島武二 音楽六題]

アルフォンス・ミュシャ、ダンテ・ガブリエル・ロセッティ、エドワード・バーン=ジョーンズなど、当時の日本画壇に影響を与えた西洋画家の絵も展示されていました。和と洋の融合。

なお、私の今日の一番の目的は、妖艶なミュシャの絵を見ることです。

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[アルフォンス・ミュシャ サラ・ベルナール主演 ラ・トスカ ポスター]

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[アルフォンス・ミュシャ ジスモンダ ポスター]

ミュシャのリトグラフはいつか購入したいと思っています。

そのほか、甲斐庄楠音「横櫛」、橘小夢「安珍と清姫」、秦テルヲ「血の池」など、名作ぞろいです。
甲斐庄楠音(かいのしょう ただおと)「横櫛」は、青白く透き通る肌が生々しく、しばし見入ってしまいました。

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[甲斐庄楠音 横櫛]

岡本神草(おかもとしんそう)の「拳を打てる三人の舞妓の習作」は3人の舞妓が拳遊びに興じている場面を描いています。
手のひらや顔には陰影があり、立体的です。展覧会のため、神草は制作が進んでいた中央の部分だけを切断して展覧会に出品したそうです。
舞妓と盆のまわりの隈も妙に浮き上がった感じで印象的です。

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[岡本神草 拳を打てる三人の舞妓の習作]


江戸時代に気立ての良い美人として有名だった水茶屋の娘、おせん。
そのおせんに、徳太郎は好意を寄せるが、おせんにその気は無し。

小村雪岱「おせん 傘」では、おせんは好意を寄せる徳太郎と鉢合わせ、おせんと彼女を引き留める徳太郎のやり取りに、人だかりができる中、徳太郎の知り合いの松五郎がやってきて言い合う隙に、おせんがその場をそっと抜け出すシーンを描いています。
大きな傘がひしめき合う中での、人と人との駆け引きが印象的です。

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[小村雪岱 おせん 傘]

関東大震災後の東京は、コンクリートのビルで再興され、一瞬の平和の中で、モダンガール、モダンボーイなど、自由な文化が花開いた時期です。多くの女学校もできました。
良妻賢母だけでなく、何か気だるいものを感じる、高畠華宵「少女画報 14巻号 表紙絵」は、そんな時代の女性像を描いています。

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[高畠華宵 少女画報 14巻号 表紙絵]


posted by jouji117 at 12:41| 香川 ☔| Comment(0) | 芸術 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年12月20日

山種美術館・東山魁夷と四季の日本画

今日は昨日と違って一日中快晴。
山に行くか迷いましたが、山種美術館で開催中の東山魁夷の展覧会(税込1,300円 現金のみ)を見たくなり、自由が丘駅から東急に乗って渋谷へ。

自由が丘駅まで行く途中、散りかけでしたが、奥沢神社の紅葉とイチョウのコントラストが見事でした。

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[奥沢神社]

自由が丘は人が多いですね。
コロナなどどこ吹く風、本当に人出が多いです。

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[自由が丘駅前]

そこから、広尾まで散策して、山種美術館に行きました。

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[山種美術館]

私は東山魁夷の絵が大好きなのですが、山種美術館では、あの名作「京洛四季」4点が展示されると聞き、どうしても見たくなったのです。
特に、冬の名作「年暮る」を間近で見ることができ、鳥肌が立ちました。

親交のあった、川端康成の言葉をきっかけに着手されたこの作は、古都の四季、日本人の無常のわびさびを極限まで突き詰めて表現されています。本当に素晴らしいの一言。


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また、東山魁夷を含む皇居宮殿の装飾を手掛けた日本画家に対して、山種氏がお願いして書いてもらった、皇居とはちょっとだけ趣向を変えた絵も展示されていました。

東山魁夷の「満ち来る潮」は、皇居に飾られている穏やかな海の波とは異なり、岩に打ち付ける波しぶきをプラチナ箔と金箔を使い、見事に表現されていました。




posted by jouji117 at 13:36| 香川 ☀| Comment(0) | 芸術 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする